自由研究「フィリピンの人にお金を貸すとどうなったか」

今週のお題「わたしの自由研究」

 

日本のみなさんこんにちは。今週のお題は「自由研究」ということですね。私も学校に行ってた頃はいろいろな工作を作ったりして毎年 苦心の作を休み明けの学校に持っていったものでした。


フィリピン滞在も三年半となり、今まで幾人かにお金を貸したことがあるのですが、今回はその結果がどうなったのか、それをまとめてみたので発表したいと思います。

 

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思い出したところ、男女各8人に貸していました(成人に限る)。 金額の大小はいろいろあるのですが、貸したお金は返ってきたのでしょうか?

A. 全額完済された
B. 貸した金額の半分以上が返済された
C. 貸した金額の半分以下が返済された
D. ほとんど返済されなかった(5%以下)
E. 全く返済されなかった

 

という区分で仕分けした結果がこちら  ↓  ↓  ↓

 

 

 

 

 

 

 

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男性の部
A - 1名
B - 0名
C - 3名
D - 0名
E - 4名
女性の部
A - 1名
B - 0名
C - 2名
D - 1名
E - 4名

 

 

男女とも似たような分布となりました。そして「完済」となったのは、実に8人に1人…。フィリピン人にお金を貸すと返ってこない、というのは本当でした…。贈与ではないこと、返済期日など念を押しての、この結果です…。

 

【傾向と対策】

ということで、まず貸すことがそれ自体でかなりハイリスクだということ。損をしたくなければ、冷たいようですが断ることが一番無難なようです。

貸す場合は、返ってこなくても後悔しない金額に留めておいたほうが良いでしょう。あげるつもりで貸すくらいが精神衛生上よろしいかと。


どうしても貸すことになって、きちんと返してほしい場合は、知り合って数ヶ月は経過していること、本人に定職があること、居住の家を知っていること、といった点がクリアされていることがポイントです。


順にみていきましょう。
知り合って間もないと、容易に借りパクという状況が発生してしまいます。都市部でも地方でも人の流入出が激しいので、少し仲良くなったと思ったらいつの間にか居なくなったということがザラにあります。
定職があることも必須です。いくら本人が返すと言っていてもそのアテがなければどうにもなりません。日本なら家族や親類に工面して回りそうなものですが、この国ではそういったことはありません。
家を知っていることが最も重要です。私の場合、ご覧の通り、多くが焦げ付いた状態です。お金がありそうなのに返そうとしない悪質な2件についてはお宅にお邪魔し、食料品などを差し押さえていくことにしました。お金で20ペソ返済するのも、食品を20ペソ分ほど取られるのも変わらない気がしますが、不思議と嫌がられることはありません。少額ずつのせいでしょうか? フィリピンにはチリも積もれば山となるといった気の長い忍耐に関する概念はありません。 適当に領収書を書いてお渡ししていきます。
他の返済不能の人も時々飲料水をもらったり、ジープにタダで乗せてもらったりと末永く恩恵に与らせてもらうことでバランスを取ります。しかしこれはよく考えたら、恩恵を得ていたのでお金をせびられたともいえ、むしろそちらの方が正しいかもしれません。

地域別ではどうでしょうか。
首都圏パサイ市では男女各2名、計4名に貸したのですが、その全員がE、ちっとも返さないのです。日本人だから金を持っていると思われたのかもしれません。この国では持てるものが持たざるものに施しをする、というのがあるみたいなので、返さなかったところで、借りた側はなんとも思っていないのかも。ちなみにその4人のうちにはお世話になっているベッドスペースのオーナー一家のおばちゃんも。もちろん、宿泊費はそこから相殺するつもりなのでもう二、三回はタダで一ヶ月泊まれます。心証を悪くしないために一家へ毎回お菓子などお土産は持っていきます。


お金を借りるときの理由付けですが、頻出するのが「子供の学校(文房具代?)」と「家族の病気」です。もっともらしく見えますが、どちらも嘘っぱちですw

特に都市部では要注意、フィリピンに着いて一番に覚えるべきタガログ語の一つは「ワランペーラ(お金ないよ)」かもしれませんね。