フィリピンの外国人雇用許可(AEP)を取るまでのステップ( (やっぱり)愚行 )【2018年<体当たり>地方編】

( ※時期や自治体によって要件が違いますので 開業する際は窓口で現行の状況を確認してください )


今年に入り、市の営業許可の期限が切れたので更新しようと役場の部署に出向いたところ、ちゃんとDOLEのAEP(外国人雇用許可)がないとダメだと言われてしまいました。
なので再びローカルのDOLEに改めて発給をお願いしに行くことに。ちなみに前回一緒に行ったピーナちゃんは海外就労のため居なくなりましたので別の日本語を話せるピーナちゃんと一緒に行きました。
一応、延長にあたって前回のトレーニングプログラムを今回のピーナちゃんの名前に変えて印刷して持参します。
DOLEに着いて話を聞くと、発給の条件に十人以上のフィリピン人を雇用すること、$300以上の什器などへの投資のレシートを提出することがあるとのこと…。 え? 唐突に初耳の条件が登場…。 じゃあ前回の二人以上のフィリピン人のトレーニングの話は?と書面を見せると、これはもう必要無いとのこと。…変わるの早すぎだよ!
それにしても十人も雇って飲食業をやるとなると、もうそれはちょっとしたレストランを経営することになってしまいます。私がしたいのは週に二、三回開くショッピングカートくらいの小さな屋台。そんなに人間は要りません。まぁフィリピンの飲食店・家電店では店員が客の数倍居ることは稀ではないのですが。
百歩譲ってレストランをするにしても、お金をちょろまかさないフィリピン人を十人揃えることが至難の業であることはこの国に一年も住んだ人なら頷いてもらえると思います。
いつ規則が変更になったか訊くと2017DECとのこと。今回の変更は自国の雇用を脅かさない、といったことを即時・確実に抑えていこうという目論見でしょうか。
こういった内容なので、ひとまず退散、AEPの取得はかなり難しいようです。前回のザル検査から一転、正規の手続きに則って進めるとは…これもドゥテルテ効果なのでしょうか。

 

どうにかならないものかとネットを検索してみると…、確かに変更はその辺りの時期に発令されているようですが、申請料P9000やその他の要件の記述はあるものの、十人以上の雇用・$300以上の什器の購入といったことはどこにも見当たりません。…ちょっと怪しくなってきました。


外堀を埋めておくかと 私のお世話になっているPRA(フィリピン退職者庁)の方へ、付加されている条件の根拠をEメールで訊いてみることにしました。しかし返ってきたのは、開業したいときはまずSEC(証券取引委員会)に行って下さい、などといった的外れな文面。仕方ないので、DOLEで貰ってあった名刺のアドレスに、根拠がウェブ上で確認できない旨を送り 説明を求めましたがなかなか返信が来ません。そうこうしているうちにSRRV(特別居住退職者ビサ)の更新の時期がきましたのでマニラに行くことになりました。更新と一緒に相談すると「ついで」感が出てしまうかと、更新の前に「相談に来ましたー」としてみることにしました。受付嬢に呼ばれて出てきた男性の担当者と辞書を置いて面談です。まぁ誠実な部類の対応だったかと思いますが、核心への答えがなかなか得られません。フィリピン人はわからない事をわからないと言うのは恥ずかしいらしくそういったことに当たるのかもしれません。そこで付加されている条件が真であるとして、用意しておいた英単語special-treatmentを用いて、私はSRRVホルダーだが特別扱いは無いのかとしてみました。するとやはり政府の別の部局であり干渉はできないようでした。私がPRAにゴネついたのには、そのパンフレットやホームページにPRAが政府の他の機関との交渉をサポートしますとあったからです。 それを指摘してみましたが答えは変わりませんでした。 

帰りに備えつけのパンフレットが目に入ったので日本語版と英語版を一部ずつもらいました。渡比以来から宿にしているベッドスペースに帰って目を通してみると、驚くべきことにSRRVのメリットの欄から「AEPを取得すれば就労することができます」の文言がゴッソリ削除されています…。ナニこのハシゴを外された感…。働くことができるかどうかは、移住を検討するにあたって結構重要なファクターだと思うのですが。(ちなみにローカルのDOLEの担当者からは二ヶ月近く経った現時点でも返信は来ておりません。今度は部署宛てにメールしてみようかな?)


なーんてことのあった翌週、日本最大手のマーケッター(SRRVの取得代行・サポート業者)のホームページに、近い将来SRRV保持者はAEPの取得を免除されるとの記述が…! まぁフィリピンの事なのでそれが数ヶ月後なのか数年後なのか、ということではありますが。 

それからここで疑問が。先週、PRAに相談しに行ったとき担当者の口から仄めかされなかったのはどうしてでしょう?
いちSRRVホルダーごときに組織内の情報をフライングで伝えないといったスタンスだったのでしょうか。
それとも現場担当者より有力マーケッターの方が上層部に近い、ということなのでしょうか。
はたまた、マーケッターに毎回突き上げられるPRAのリップサービスということなのでしょうか…。

いずれにしても私にできることはDOLEのニュースリリースをブックマークしてチェックすることだけか、それとも…