フィリピンの特別退職者居住ビザ(SRRV)を取るまでのステップ 【2016-17年<体当たり>最新版】

 

1.フィリピン退職者省庁(PRA)のHP他で資格・要件などなるべく新しい情報を下調べします

以前のエントリを参考にSRRVを取得する前に半年以上のお試し滞在をお勧めします

 

 

2.マニラ首都圏内マカティ市内にあるPRAへ
ここCitibankTowerの29階にありますので、受付で預けるパスポートなどのIDを持って向かいましょう。服装は長ズボンとシューズじゃないと守衛さんに文字通り門前払いされます。

毎日なのかは分かりませんが説明会が開かれているようなので参加して最新の情報(というより情勢?)を聞きましょう。会への参加は強制ではないと思います。会の終了後にでも、職員さんを掴まえて申請用紙と海外送金先の詳細をゲットしましょう。なお、申請から発給までに要する期間は2週間とか職員は言っていますが嘘っぱちです。

 

3.日本へ帰国して… 国際送金を済ませます
2週間ほどかかる?らしいのでこれを一番に着手します。 PRAへの預け金は自分で持込んでの入金はできません、必ず国際間送金とのことです。約2週間後、着金があったか確認が推奨されているようですが、私は省きました。送金書の自分の控えは大事にとっておいてください。
注意点としては、自身の口座の銀行へ出向き続きするのですが"中継銀行”なるものが出てきて地方の銀行で行員の経験が浅い場合、中継銀行の詳細(住所など)も必要だとか言って体良く追い払われます。送金用紙の空いてるところにでもPRAから渡された中継銀行のあらましを全部書き写します。私は大丈夫でしたが、まだ行員がゴネる場合は引上げて別の大きめの銀行に移しましょう。
それからこれに関連して、中継銀行の分の送金手数料というのも発生しまして、こっちの銀行じゃ分からないわけです。それを足し合わせて送らなければならないのですが 問い合わせるのも面倒なのでググって相場の5倍くらい足して送金しました。

 

4.県警の本部に行き犯罪経歴証明書を発行してもらいます
県警のHPなどで発行に必要なものを確認しておきましょう。
私の場合は1週間で手にできました。
受け取った封筒は開封無効となりますので気をつけてください。また、使わなかった場合は返却が必要なようです。
英語での併記があれば翻訳を付ける必要がありませんので確認しておきましょう。

 

5.日本に暮らしていた場合の各種経費を切り捨てていきます
役場に行って海外渡航の手続をしておきましょう。これで税金の支払い義務が無くなり国民保険も任意になります。保険は帰国して手続きをすればすぐに復帰できるとのこと。
車も使わないのであれば処分しましょう。一時廃車登録というのもありますのでナンバープレートを持って普通車/軽自動車、それぞれのところへ行けば数百円で手続きできます。

携帯も休眠させることができます。私は某社のガラケーですが手数料2000円と月々400円で最長2年のあいだ電話番号を保持してくれるそうです。

向こうでの生活資金も下しておきましょう。日本の場合は100万円を超えるお金を海外に持ち出す時は申請が必要とのことです。 他所さまはどうか分かりませんが一日50万円までしか下せないATMというのにあたりまして2日前から下しはじめておいて正解でした。
海外でも使えるATMカードを携行してればいいことなのですが、銀行への手数料があるために目減りが激しいです。安全ではありませんが、私は現金の方を選びました。もちろん、向こうに着いたらすぐに自分の口座を開きましたが。国際ATMカードは奥の手です。

 

6.あらためてフィリピンへ… イミグレーションに行って観光ビザを延長しておきます
元の期限の21日間ではギリギリ?収まらないからです。入管のブラックリストに載ってないよという証明(クリアランス)も自動で付いてきます。

 

7.フィリピン国家警察でポリスクリアランスをもらいます
過去にフィリピンに2ヶ月以上滞在している場合はフィリピンの無犯罪照明(ポリスクリアランス)も提出が求められます。
手続きに行く国家警察の本部?はここにあります。駅から近いので行きやすいです。
平日8時前の開門ですが7時から並ばないと長蛇の列の最後尾に並ぶこととなり半日潰れます。証明書が就職用とか何種類かあるようで、料金が違いますからPRA提出用というのを窓口の人に言いましょう。指紋を採取され、数日後にできあがった証明書を取りに行きます。

 

8.日本で取得た犯罪経歴証明書をW認証してもらいます

まず、マニラにある日本大使館で手数料を払い認証してもらいます。 

これをフィリピンの外務省に持っていってさらに認証してもらいます。ここも朝一番で乗りこんだ方が無難です。場所は新しい方の庁舎になります。

ポリス3人に訊いてようやく古い方の庁舎へ辿りつきましたが、守衛さんや受付の人に、「認証?何だそれ?」となって建物に入れてくれなかったのはいい思いでのひとつです。機転が利かないというか確認するという行動様式を持ち合せていませんので、「別の人に変わって」とか「ボスに電話してみて」などご提案する必要があります。結局、今回は職員さんに電話で日本大使館に確認してもらい解決しました。このように政府の職員でさえ、自分の仕事のプロセスを充分に把握してないことが往々にありますので要注意です。また、担当者が変わったり、その人が忘れたりすると「フリダシに戻る」なので名前を訊くクセを付けましょう

できあがりの日付を指定されますので、数日後に認証された書類を取りに行きます。特製の留め具やリボンで綴じられており、封筒はありませんので自分の犯罪経歴書を見ることができます。封筒を開けるなというのは、見るなという意味ではなくて改変や削除をしないようにするためで、今後はこの綴じ具がその役割をするようです。 ちなみに私は、記載すべき犯罪は見当たらない、みたいな文言が書かれていたと思います。

ところでこの記載されるボーダーラインか気になりませんか? 私の場合を記しておくと、20代の時にゴミ捨て場に捨てられていた壊れた自転車をあちこち修理して乗ってたら(たぶん遺失物横領で)警察のお世話になりました。これは二度としませんの宣誓書?の程度で開放されました。また、1年ほど前に自動車でこっちの過失2くらいの交通事故を起こしてしまいました。いずれも差支えが無かったようで無事SRRV発行と相成っております

 

 

これですべての書類が揃いました。
健康診断書についてはSRRVの申請料を支払うとその日のうちに提携の病院に連れてってくれます。タクシーの往復料金約200ペソは自腹となりますが。
申請料金、写真、IDも忘れずに持ってPRAへ向かいます。 申請料の支払いはドルかペソのみですので、円しか持っていなかった私は職員さんに近くの両替商を訊くと、歩いて1分のところを教えてくれました。交換レートも良い方だったので繁華街にある両替商より治安的にもよろしいかと思います。利用するときは事前に確認してください。トラブルを避けるため、その場で紙幣の枚数を確認しましょう。これもクセにしておくといいでしょう。
書類提出の旨を伝えると同じフロアの会計所で申請料の支払いを済ませるよう指示されます。出納係さんが紙幣を数えるのを一緒に見守りましょう。トラブルがあっても誰も守ってくれません。
領収書を手にオフィスに戻り説明会の講師をしていた女性に全ての書類を渡して確認してもらいます。 

イミグレーションのクリアランスはありますか?と訊かれたので、ビザの延長(前述のとおり自動でクリアランス付随)をしてきたから、と答えて渡すと満面の笑みのグッジョブサイン。
説明会の最後でイミグレーションのクリアランスは要りますか?という私の質問に、不要ですと答えたのはオメーじゃねーか。
一見マトモに見える人にも決して気を抜いてはいけません。

さてそれで、 どのくらいの期間でビザ発行となりますか?と訊いてみると3週間とのこと。説明会の最中に2週間くらいと言っていたのはry

ともかく、ネットの情報で3〜4週間というのがあったので用心して延長しておいてやはり正解でした。ちなみに入国時に空港でもらえるビザの期限は21日間です。延長でこれが59日になります。

特に役人と対峙する場合などは充分な下調べをして物証を持ち、相手の思考の先回りをすることでフィリピーノプラン(計画しない、または杜撰)/ フィリピーノシンキング(深く考えない、または思いつき)/ フィリピーノアクション(肝心な所が抜ける、またはありえない挙動)を避けることができます。逆に相手のペースになってしまうと、再三再四出向いた挙句に全く事が進まない、といったことに陥ります。とはいえ、なにも難しいことではありません。国民のほとんどが物事を計画立てて考えるという習慣を持ち合せていないので、こちらがちょっと気を回す、成り行きを事前に頭の中でシミュレートしておく、といった程度で充分です。

 

発給となったときはメールで連絡をくれるんですか?と念のため訊くと私の方からメールをしてくれとのお言葉。連絡を入れてみてダメなら再度こちらから連絡して、それでもまだならもう一度…という何とも合理的な進行を提案して頂いたようです。そして事態はその通りに進み…。

 

申請を終え、3週間を過ぎた頃にメールしてみたところ、チェックして返信しますの文面が送られてきました。
しかし待てど暮らせど返信は来ず。
本当に忙しいのかも、 せっ突いても変わらないかも、と気を使って2週間後に再度、ご多忙の中すみませんと下手に出てメール。
その日の夕方、明日か明後日来れますか?の返信。 ──もう出来てるじゃねーか。
ともあれ、翌日PRAへ行って無事取得できました。


その後 書類を確認してると2週間近く前に書類がイミグレを通過しているような日付の形跡が。飽くまでも申請者からメールするといった点は譲らないといった芯の強さを感じました。

 

 

 

質問がありましたらできる範囲でお答えします。コメント欄からどうぞ。正誤の責任は持てませんが…